不登校生のうつ状態を一般高校生と比較
うつ状態を調べたところ、3か月後、6か月後でうつ状態のはっきりとした低下がみられた。
一般の高校生(530名)と比較すると、入学時のうつ傾向は、有意に高い。
しかし、3か月後には、有意な差が認められないため、入学3か月後には、一般高校生レベルまでうつ傾向が低減していることが明らかとなった。
これらのことから、生活習慣改善にも影響する豊かな運動行動は、心臓のポンプ作用を強化し、自律神経活動の向上を促進する。
その心理的な影響としては、ポジティブな気分を生起し、うつ状態の改善に貢献している。
これらのことから、身体運動による心理的恩恵に加えて、運動実践での仲間との助け合う体験により、社会性が向上し、心理的・社会的不適応状態を改善していることが考えられる。
自律神経とは:
自分の意志とは無関係に、血管や心臓、胃腸、膀胱、ホルモン、汗、唾液などを支配し、体を自動的に調節する神経のこと。
交感神経と副交感神経があり、アクセルとブレーキとの関係で働く。
交感神経は、闘いの神経ともいわれ、闘いの前の緊張した状態になる。
一方、副交感神経は癒しの神経といわれ、リラックスした状態をつくりだす。
これら二つの神経のバランスが崩れると不調がおこる。