「ムリさせない」が大きな悩みの原因に
こうして、こどもの教育に関する現場にいて、未来の日本社会を考えてみると、「大丈夫なのだろうか?!」と心配になります。
相談に来る人、電話相談でも、今まで相談したら「ムリさせない方が良いと言われてきた」というし、親も、「あまりムリさせないほうが」というのが合言葉になっています・・・・。
何をもってムリとするかのレベルが、子どもができることまで「ムリ」と言ってしまうのは、大きな問題だと思います。
親も、子どもに、遠慮がちだし(そういう親子が増えているように思います)、まわりも当たり障りのないことをいう大人ばかり。
子どもたちがどんどん言葉に対してナイーブになって、結果として、ムリしなくていいが横行し、「何もしない」ということを認めたことのようになってしまっています。
不登校の悩みを深くするのは、子どもに実力をつけないまま大人にしてしまうこと。
不登校の原因は複合的だし、一つに原因を限定できるものではありません。
ただ、理由はどうであれ、10代の年齢に、だらだら生活を覚えてしまうのは、良くないです。
最近は、社会全体が、「さわらぬ神にたたりなし」といった様子で、誰も関わってくれなくなっています。
言葉はきれいだけれど、表面上だけのことで、切り込んだ話をしてくれる人がいません。
学校を休ませるのはいいけれど、進歩を止めてはいけないとおもいます。
ゆとりは大切です。しかし、がんばるのを止めてしまう育て方は、後悔につながってしまいます。
よく考えてみてください。
成長期というのは、人生で最も活発な時期。それは、人間が生き物だからであって、あるべき姿です。
その時期に、太陽にも当たらず、能力を高めず、切磋琢磨せずにいて、疲れたら横になり、好き勝手に時間を過ごす。
引きこもっていた生徒がいうには、
「こういう時間の過ごし方って、最初は良くて、だんだん物足りなくなって、を繰り返すんですよ。でも、そのうち、だんだん居心地が良くて、ぐうたら生活は一旦味をしめると抜け出せなくなりますよ~」
「それに、ムリしなくていい・・って言われたら、止められない。だって、ラクなんだもん。」
10代をぐうたら生活していて、20代になって勉強しようと思っても、・・・悲しいかな、つらい・・・。働こうとしても、できない・・・。
真面目に取り組む習慣をつけるのも、脳の発達時期を逃すと、難しい・・・・のです。
だから、今ですね!!