不登校の子どもたちの多くは、家では、夜遅くまで起きて、午前中は寝て、午後から起きるという生活をしています。
起立性調節障害や昼夜逆転といわれるものです。
病気なのか、気持ちの緩みなのか、よくわからないという相談をうけます。
学園の寮で預かった生徒は、中学生までは、家で夜型の生活をしていても、すぐに規則正しい生活を送れるようになります。
しかし、高校生以上になると、小中学生に比べると、朝起きること、そして、昼間起きていることがつらい。
さらに、18才以上になると、もっとです。
年齢が上になればなるほど、長く身につけた自己流の生活が当たり前になってしまって、そのかわりに、朝起きの習慣をつくるのは難しくなります。
個人差があるのですが、低い年齢の方が、体が順応しやすいのは間違いない事実です。
近年、生活習慣にも臨界期があり、それは15才くらいまでではないかという脳科学の研究がなされています。
いわゆる成長期という年齢に、夜しっかり寝て、朝起きるという習慣が如何に大切かということが脳の発達の面においても科学的に実証されています。
元気学園では、人も生き物だから、若い頃はすべての生物と同じように活発に過ごすべきだと考えています。
また、平均寿命によると80年どころか100年も使う体。臨界期でしか獲得できない能力があるのですから、それを、時機を逃さずにしっかりと身につけないと!!!
生活習慣においては、よき睡眠には、昼起きている事が大切。
睡眠だけに着目しても、決して、熟睡はできません。適度に体と脳が疲れること(=昼間起きて活動すること)が、よき睡眠を形作り、脳の活性化やホルモンバランスを安定化させます。
「不登校」「引きこもり」「ニート」とすべてひとくくりにされてしまいがちだけれど、不登校でもいくつかのタイプに分けられます。
不登校といっても、学校に行かないという事だけが、困った問題ではありません。
それよりもっと、体。
健康な体を作る方に、お父さんやお母さんには、目を向けてもらいたいです。
日々の生活習慣に焦点を当て、当たり前のことが出来なくなってしまっている事に、家族は、大きな問題意識を持つことが、長い目で見ると、親子へ幸福をもたらせます。