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大学薬学部の先生に聞く実習事情-不登校との関係

薬学部が6年生になり、今までとカリキュラムが変わり、薬学部の教授から、「困った」と相談をうけました。
一番たいへんなのが、実習が増えて、「実習でやっていける学生」を養成する事。ずいぶんと、苦労しているということでした(>_<)。
話を書くと長くなるので要約すると、

挨拶ができない。
報告ができない。
指示に従えない。

これをどうにかしなければ・・・・・ということですが、
まさにこれは、元気学園で指導している内容ズバリそのもの!
これができないと、実習先でトラブルになったり、大学を不登校になったりと、たくさんの問題を抱えることとなるそうです。
大学では、一人で食事をとれないからトイレの中で食べるとか、人前で喋れないというのも、大学生活でつまづく大きな原因で、どの学校の先生からも同じような内容で、「どうすればいいのか?」と相談を受けます。

国公立ならまだしも、私立だと父母も6年間の投資をして、その途中にうまくいかないと、たいへんだなぁと思いました。

そう考えていくと、元気学園で不登校がきっかけで出会う子どもたちは、年齢が低いうちに問題が発見されて解決できるので、ずっと後になって親が手を貸してあげられなくなってからより、ずっとよいのかなぁと思います。
先日も、中学の頃不登校で元気学園に来ていた生徒のお母さんから手紙が来ていて、「子どもが学校に行かなくて、あの頃は地獄だったけれど、先生に預けて子どもと離れて、そして子どもが変わっていって、本当に嬉しかった。その後高校、大学と進学し、就職して、最近は自分の悩みを聞いてくれるようになってどれほど精神的な支えてくれているか。今思うと、親もあの頃は青春だったのだと思います・・・。」というような事を書いてありましたが、
親の方も、このままじゃイカン!!!!と若くて、バイタリティーがあったのですよね。
そのパワーが問題解決に向かい、その熱意が子どもに伝わり、子どもを動かすのだと思います。

全国の、子どもの不登校で悩んでいる父母の方々も、中学や高校という低い年齢の間に問題がはっきりと分かる形になって表れるということは、親に問題発見のサインを与えてくれているのかも知れません。そのサインを正しく受け取って、きちんと対処をして、問題解決できれば、後で振り返ると、「親も青春だった」と思えるようになるということですので、前向きにがんばってください。


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