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不登校は心の問題と思っていませんか?

不登校の原因について、「心の問題」より、もっと「体調や能力の問題」が大きいのではないかと元気学園では、考えています。それは、不登校の子どもに出会う数が増える度、学校復帰や進学していく子どもが増す度に思いを強くします。教育関係者の多くが、不登校を心の問題として解決しようとしているところに、問題解決を遠のかせる原因があるのではないでしょうか。

なぜなら、人の心というものは移ろいやすいものです。学校生活の中で、活発、勉強や運動ができて、人気者であって、うまくいっているから、もっと頑張るのであって、逆に、体がだるく、勉強が分からない、運動が苦手、友達ができないとなってくると、どんどんやる気も失せていきます。さて、それが、心の問題かどうか。
やる気が失せるのは、やる気の問題なのでしょうか?
健康で、勉強が分かるようになって、自分の体をうまく使いこなせて、人と仲良くできるようになれば、顔つきは朗らかになり、みんなが寄ってきて、意欲がでてきます。実力をつけるのが先ではないかと思うのです。
勉強が嫌いな子どもがどうして、あんなにゲームには夢中になるのかというと、ゲームをするときは、「勝ってやろう、次には、もっとうまくやってやろう!」と思いながら始めるからです。負けるに違いないと思ってゲームをしているわけではありません。
勉強も同じで、「これを分かるようになりたい。次こそはもっと良い点数をとってやろう。」と思っている時には、いっぱい勉強します。
しかし、「やってもダメかも。」と思いだした途端に、テキストを開くのがイヤになり、鉛筆を持つのがおっくうになってきます。人間関係をはじめ他の事でも同じです。
二次的に気持ちが落ち込んだり、ふさぎ込んだりすることばかりに原因を求めても、その根本のところに着目して、それをクリアできるようにしなければ、問題は解決できません。

しかし、とらえどころがない心に原因を求めている間は、誰の責任でもないことですが、能力に原因があり、その解決ということになると、いろんな現実に目を向けることになります。人は誰しも、自分のできない事や苦手なことの話はしたがらないものですから、子どもから聞き出そうとせずに、察して下さい。

元気学園では、不登校の原因は総合的なものであると考え、医師による医療検査、体力や健康状態、学力や理解力、運動能力、集団行動力、生活力、器用さ等、多方面からの視点をもち、常にそれらを正しく評価する目をもって子どもたちを指導していきたいといつも思っています。
子どもの不登校でお悩みの父母の方々は、今一度、子どもの状態について、別の視点から見てみて下さい。

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