身の回りにある現象で、知ってるけど、うまく説明できない。考えると、よく分からない。
こんな「?」を、博い知識を有している学園長が歴史や文学なども交えながら、小学生から理解できるように面白く、そして分かりやすくお話してくれています。
それを、生徒たち(元気学園大学生チームがメインとなって)が、文章にして、絵や図の解説をつけました。

NO.5 コツをつかむコツ

今日は、前回宿題にした玉の問題の答え合わせをしましょう。


☆問題:同じ重さ、大きさに見える8個の玉がある。 この中に1つだけ、他の玉と違う重さの玉がある。それを、天秤を使ってどの玉が軽いのか、又は重いのかを答えなさい。
ただし、天秤を使う回数は3回までです。

この問題は、5個の玉であればなんとか出来るが、8個から難しくなりますよ。

問題を解けた生徒が、ホワイトボードを使って説明した。

<1>まず、8個の玉に1~8の番号を付ける。
1)12と34を組にして、比べる。
釣り合わなければ、5~8は全て普通の玉だと解る。
2)1と2を比べる。
釣り合えば、34のどちらかが違う。
3)3と5を比べる。
3が下がって5が上がれば、3が重い。
釣り合えば、4が重い。
2’)1と2を比べる。
釣り合わなければ、12のどちらかが違う。
3’)1と5を比べる。
1が下がって5が上がれば、1が重い。
釣り合えば、2が重い。



<2>上の続きで、1回目に釣り合った場合を考える。

1)12と34を組にして、比べる。
釣り合った場合、5~8のどれかが違う事が解る。
2)12と56を比べる。
図の様に釣り合わなければ、56のどちらかが違う。
3)5と6を比べる。
5が上がり、6が下がれば、6が重い。
2’)12と56を比べる。
釣り合えば78のどちらかが違う。
3’)7と1を比べる。
7が上がり、1が下がれば7が軽い。
しかし、この時、釣り合うと、8がおかしい事までは解るが重いか軽いまでは、解らないので、答えが出ない。

このやり方は、90%くらいクリアしているが、重いか軽いかが分からない。
物というのは、こういう場合はどうだろうか。
では、こういう場合ではどうだろう…と、1つ1つ考えていかなければならない。
世の中は、自分の考えるような都合の良い事はおこらないので、 あらゆる場合を考えなければならない。


では、本当の答えを解説しましょう。


<1>
1)12と34を比べる。
釣り合えば1~4は普通の玉。
普通の玉と解ってない玉(5~8)を混ぜて考える。(ここがポイント)
2)156と347を比べる。
図の様に釣り合わなければ、56(解っていない玉)を量り比べる。
3)図の様に釣り合わなければ、5が軽くておかしい。(この場合は)

3’)釣り合えば、7が重くておかしい。

この様に、8個以上の場合、玉を混ぜて考える事がポイント。
そして、1つ1つきちんと、どういう場合にも対応出来るかどうかを考えていってください。



同じ問題で、天秤を3回まで使って解く問題は、12個まで出来る。
12個まで増やすと、国立大学の学生でも、半数は出来ないのではないでしょうか。
では、12個の問題の解説しましょう。

<1>まず、先ほどと同じ様に12個の玉に1~12の番号を付ける。
1)1234と5678を組にして比べる。
釣り合った場合1~8の玉は普通だと分かり、、
9、10、11、12のうちのどれかがおかしい。
次に普通の玉と解らない玉を混ぜて考える。
2)1、9、10と3、4、11を比べる。
図の様に釣り合わない。
3)9と10を比べる。
図の様に釣り合わなければ、9が軽くておかしい。

3’)9と10を比べる。
釣り合った場合は、11が重くておかしい。



<2>
1)1234と5678を組にして比べる。
釣り合わなかった場合9、10、11、12は普通の玉という事が解る。
次からは軽い物、重い物、普通の物を混ぜて量る。
2)156と297を比べる。
釣り合えば、3か4か8がおかしいという事になる。
3)3と4を比べる。
図の様に釣り合わなければ、4が軽くておかしい。
3’)3と4を比べる。
釣り合えば、8が重くておかしい。

2’)156と297を比べる。
釣り合えば、5か6が重い。もしくは、2が軽いという事になる。
3’)’5と6を比べる。
図の様に釣り合わないと6が重い。
3’)’’5と6を比べる。
釣り合えば、2が軽い。
続いて、2回目に左が軽く、右が重い場合。



<2>
2)156と297を比べる。
釣り合わなければ、1)が軽いか、2)が重いかが解る。
3)1と10(普通の玉)を比べる。
釣り合えば、2が重い。釣り合わなければ、1が軽い。
この様に、重いか軽いかが解っている玉を3個まで残しておけば答えは解ける。
これを4個残してしまうと、解けなくなってしまう。
ようするに、ギリギリのところで解く事。
余裕を持ってクリアすると、逆に無駄が多くなり、解り損ねてしまう。
どんな場合でも、事件で犯人が分かるように、緻密に捜査の網を張りめぐらせておく事が大切。商売でも同じで、どんな場合でも対応出来るようにしておく。


この玉の問題はコツがある。
野球でボールを打つときも同じで、コツがある。
コツを収得しない人がいくらバットを振ってもボールに当たらない様に、物の考え方も同じ。
ボールの打ち方のコツを口で説明して教える事も難しいが、物の考え方もコツ教えるのは難しい。
自分で「こうやればいいんだ!」と感じる事が大切。
そして、最初の区分けをどうするか。この区分けを上手く考える事がとても重要なことになるんだ。

難しい事に挑戦する必要はない。
簡単な事を、例えばこの玉の問題のようなものを、つめて考える事が大切。
又、都合の良い事だけ考えずに、都合の悪い場合もつめて考えれば、 勉強が出来るようになる。

中学の時に8個の玉の問題を解いて、とても嬉しかった。
更に、中3か高1の時には、何個までなら3回量るだけで解けるのかを考え、 12個までは解ける事が分かった。13、14個になると、3回では解けない。

何でもつめて考えればコツを習得出来るという事です。


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