身の回りにある現象で、知ってるけど、うまく説明できない。考えると、よく分からない。
こんな「?」を、博い知識を有している学園長が歴史や文学なども交えながら、小学生から理解できるように面白く、そして分かりやすくお話してくれています。
それを、生徒たち(元気学園大学生チームがメインとなって)が、文章にして、絵や図の解説をつけました。

NO.2 地球が丸い話

空気も重さがある。
1リットルで、およそ1.2グラム。
鍋でお湯を沸かすと、蒸発して水分が、出て行こうとする。鍋に蓋をすると、押し返すことになるのと同じように、空気も蓋のように上から押している。
押しているから飛ばない。
空気の重さが気圧。
1cm2あたり、1キロかかっている。


海の水は重い。
10メートルもぐると1キロの重みがかかってくる。
100メートルだと10キロかかる。深く潜ると人間もぺしゃんこになってしまう。
深海魚は魚の体の中から圧力を跳ね返すようなつくりになっている。だから、深海魚をつりあげると、ぷーっと膨らんで破裂してしまう。
駿河湾は急に深くなっているから、駿河湾でも、深海魚が釣れるのかもしれないけれど、どうですか?

富士山てっぺんに行くと、空気3776m分だけ重さが減る。
富士山のてっぺんでは、空気が薄いから、上から押す力も小さい。だから、低い温度で、水分が蒸発できるので、沸騰する温度(沸点という)が低い。


空気はどれくらいあるかというと、
地球をりんごで例えると、せいぜいりんごの皮くらいしか空気はない。
人間は、その皮の中に住んでいる。
人間は、皮の一番、底のところにいる。


地球が丸いのが見つかったのは、いつか?。
コペルニクス? それより、もっと昔に分かっていた。
船を見るとわかる。
望遠鏡で沖のほうをみると、船が地平線に沈んでいく。
地球が丸くなければ小さくなるだけ。離れれば離れるほど船が沈んで見える。だから、地球が丸いと分かる。


ギリシャ人は、2mほどの棒2本で地球の直径を測った。
地球は丸いのは、いろんなところにでてくる。例えば、瀬戸大橋。
柱の根元の距離とてっぺんの距離は違う。
地球の中心に向かって立っているから、上のほうが長くなる。

ギリシャは、どこにあるか地図を見てみると、海に囲まれている。
だから、ギリシャ人には、海洋術がある。
船出する人を見送っていると、船が沈んでいくように見える。
ひょっとすると、地球が丸いんじゃないか。
2000年以上前、棒2本で地球の直径を測った人がいる。
その結果が、ほとんどくるいがない!
それを測定したのは、ギリシャ人。どうやって測ったのかな?
歴史から見ると、イタリアやフランスやドイツ・・などのヨーロッパ諸国は、自分たちの国(文明)の起源がギリシャだと思っている。
日本の場合、文明は中国からきていて、4字熟語の半分くらいは中国の話を基にしている。
だから、オリンピックはギリシャの首都のアテネで始まったし、去年は、節目で、記念大会は全部アテネで行われている。
ヨーロッパにとって、文化は全部ギリシャが起源だから、ギリシャは特別な国。
ABCも、もとは、ギリシャ語。
だから、ギリシャ人に対して特別な感情を持っている。


さて、どうして、地球の直径を測ったかという話に戻ります。
エラトステネス。歴史の教科書にありますか?(聞いたことがないという返事)
紀元前237~192年の人、今から2200年前。
ギリシャが発展したのは、アレキサンダー大王の頃。エジプトやペルシャ、インドに近いところまで広がった。拡大ギリシャのことを、ヘレニズムといいます。
文化の中心は、アテネとアレキサンドリア(エジプトの都市 ナイル川の河口)。
エラトステネスは、数学者であり、天文学者であり、地理学者でもありました。


「地球は丸いんじゃないか。」
日本で一番最初に地球は丸いことを理解したのは織田信長。
ポルトガルとスペインの宣教師と話しをしていて、地球が丸いことを知った。
「地球は丸いです」と知らされて、「ああそうか」と言ったきりで、すぐ地球が丸いことを理解したそうです。天才ですね。普通の人なら、そう簡単に納得いくものではない。


東京、静岡、アメリカ、どこで見ても、お日様は同じ大きさに見える。
だから、「よほど遠いところにある」って事が分かる。

もし、近くにあるものなら、近いと大きいし、離れると小さくなる。
昔の人だって今の人と同じように、いろいろ考える。

論理を積み重ねると、どこまで行っても同じ大きさに見えるのは、よほど大きいという結論に達する。
エジプトの首都、アレクサンドリアは、当時世界でもっとも大きな町のひとつ。

シエナは、アレクサンドリアからまっすぐ南へ800キロメートル行ったところで、北回帰線(夏至の日太陽がちょうど真上にくる道)上にある。シエナでは、夏至の日の正午に、棒を立てても影はできない。同じ日に、アレクサンドリアには、影ができる。
太陽の光は平行線(無限に遠いところからくる光は平行)。電球の光は広がるけれど、太陽の光は平行に来る。
800キロ、棒の長さ、影の長さ、これらが分かれば解ける。
三角形ABDと三角形CBOは相似。
相似な図形の対応する辺の比は等しいので、
影の長さをxとする。地球の半径をy、棒の長さをlとすると、800対x=y対l
y=x分の800
その結果、ほとんど狂っていなかった。
地球一回りの大きさは、正確には、40120キロ。


前回の話で、1メートルはフランス革命の頃、地球の外周の4000万分の1と決めたというのがあったね。覚えているかな?
「平行線は交わらない。錯覚、同位角は等しい。」こういう数学はユークリッドの幾何学といわれています。ユークリッドという人は、紀元前300年頃のギリシャの数学者です。
中学校や高校で習うことは、ほとんど2000年前に分かっていたこと。
ピタゴラスの定理(三平方の定理 のこと)で知られているピタゴラスもこの頃の人です。

地球の周囲をだすようなエラトステネスの考え方は、時代より進みすぎていた。だから、当時はあまり役に立たなかった。


123・・。普段みんなが使っている数字のことをアラビア数字と言うね。
数学は、ギリシャからいったんアラビアに行ってヨーロッパに戻った。
一時はとても強かったローマも、後に東西に分かれる。西ローマは北方から異民族が入って滅びる。東ローマはアラビアに。イスラム教の国となる。
だから、代数のこと英語でアルジェブラalgebra。アフリカにイスラム教のアルジェリアという国がありますね。
フランス料理の食材もほとんどはアラビアからきている。砂糖もそうです。


紙は、エジプト(パピルス ナイル川の岸に生えている葦。それを乾かして、とんとんたたく)がはじめだけれど、これは、パピルス紙といって、今の紙とは原料がちょっと違います。そのほかには、羊皮紙。羊の皮を使っていました。だから、とても高価だった。
今使っているような紙は、105年に前漢の祭倫(さいりん)という人が紙を発明した。イスラム圏の人が、唐と戦った時、捕まえた捕虜から紙の作り方を知って、安い紙を作り始めた。
紙は、西域→イラク→アラビア→ヨーロッパへと伝わった。
アラビアから、アフリカの北のほうを回って、スペインから入った。
そして、最後にヨーロッパに伝わったのです。


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