身の回りにある現象で、知ってるけど、うまく説明できない。考えると、よく分からない。
こんな「?」を、博い知識を有している学園長が歴史や文学なども交えながら、小学生から理解できるように面白く、そして分かりやすくお話してくれています。
それを、生徒たち(元気学園大学生チームがメインとなって)が、文章にして、絵や図の解説をつけました。

NO.11原子の話

電池の仕組みを理解するためには、まず、エネルギーについて理解しなければならない。更に、そのエネルギーを知る上で、原子についての知識が必要になる。 そこで、今回は、原子のことから説明しよう。
原子とは、あらゆる物をつくる最も小さな単位である。
原子は、英語で『atom』。
実は、語源はギリシャ語の『atoms』で、“これ以上分割し得ないもの” という意味を持っている。そう、はじめに、全ての物質は原子によって作られている(原子論)を唱えたのもギリシャ人なんだ。
それは『デモクリトス』という人で、もう、2400年も前の人なんだよ。ただし、今のように実験をして、証明したわけではなく、直感的な、思いつきによる考えだったよ。


前回から、ギリシャは、特にヨーロッパ、アメリカ人の文化の源であると話してきたね。英語で使われている言葉には、atom(原子)以外にもたくさん、ギリシャ語からきている言葉があるんだよ。
ところで、ギリシャでは多くの神様を信仰し、そのギリシャ神話は有名だよね?星座の名前も、その多くがギリシャ人によってつけられたもので、ギリシャ神話 の人物からつけられているものが多いよ。例えば、『アンドロメダ座』がポピュラーで、みんなのよく知る『オリオン座』がそうだよ。
話を元に戻して、
物質(元素)は、原子によってつくられている(原子論)と、初めて実験によって証明したのがイギリスの化学者の『ドルトン』です。
彼は、更に、化合物は、この原子が結びついた分子から成ると説いたんだ。


さて、その原子とは、どんなものだろうか。
原子は、『原子核』と『電子』からできている。原子核はプラスの電気を、電子はマイナスの電気を持っている。原子によって、持っている電子の数は違うよ。
原子は、原子核を中心として、その周りを電子が回っている。そう、それはまるで、太陽の周りを回ってる地球のようだね。でも、その電子の回る速さは非常に速いので、電子は、 原子核のどこに回っているのか見当がつかないんだ。
原子核は更に、『陽子』と『中性子』とで出来ている。
原子核よりも更に小さな物があるなんて驚きだね。陽子や中性子のように、原子核より小さい物の事を、『素粒子』という。
素粒子には、他に、『ニュートリノ』、『中間子』などがあるんだ。
陽子はプラスの電気を持っていて、中性子は電気を持っていない。原子核が、プラスの電気を持っているのは、陽子があるためである。
二つの質量はほぼ同じである。
原子核自体の大きさも、原子その物の大きさに比べ、非常に小さい。
原子の大きさを、直径200mの開閉式屋根ドーム型スタジアム(言うならばサッカー場とか野球場かな。)に例えてみよう。そうなると、原子核は、なんとたった直径2cm以下の玉に過ぎない!!
その他の空いた空間は?
すっかすか。実は原子の中はすかすかに空いているんだ。


ところで、問題です。
原子は一つの物体にどれだけあるか分かる?
18mlの水の中にある分子数は『6×10の23乗』である。
じゃぁ、10の23乗ってどれくらい大きな数なのかな?
10、100、千、万、十万、百万、千万、一億、十億、百億、千億、一兆、十兆、百兆、千兆、一京、十京、百京、千京、一垓、十垓、百垓、千垓…
そう、10の23乗は千垓。それにかける6で6千垓。
千垓なんて国家予算だって、たまに一京がでてくるかな?というくらいで、それどころか、
世界中のお金をかき集めても出てこない数字だよ。


このことから、物体はもの凄く多い数の原子で作られていることがわかる。ましてや、分子なんていったら!!
問えば水分子ならH2Oと原子が3つある。じゃあ分子の数の更に3倍原子があるんだね。
とても想像出来る数じゃないね。
物理はこういった『物質は何から出来ているか。』が大きな主題なんだ。
こんなに小さな原子の原子核を作る、更に小さな陽子、中性子などの素粒子。
それだけでも数といい、大きさといい、人間の視力で見られる範囲を大きく超えている。
なのにまだ 小さな物はないかと研究が進められている。
それが素粒子学のテーマなのです。

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